世界まるごとランキング

身近なものから世界規模のものまで、トップ10ないし20のランキングを、今旬の話題にあわせてお届けします。

軍事力ランキング(グローバル・ファイヤーパワー2017)

 

軍事力のランキングはあるの?

 

 日本は憲法9条で「戦争の放棄」をうたっていますが、自衛隊保有する軍事力は並大抵のものではありません。北朝鮮がミサイル発射実験を繰り返し、核による攻撃を示唆する現状では、予算が減ることはないと思われます。

 さてこの軍事力ですが、兵器や兵士の数、質、種類、予算、地政学的条件、資源、軍事同盟国など50の指針をもとにランキングづけしているものがあります。それがアメリカの軍事力評価機関、グローバル・ファイヤーパワーの「軍事力ランキング」です。

2017年のトップ20は?

 

 先日、公開されたのは2017年のランキングで、トップ20は以下のようになっています。

 1位 アメリカ
 2位 ロシア
 3位 中国
 4位 インド
 5位 フランス
 6位 イギリス
 7位 日本
 8位 トルコ
 9位 ドイツ
10位 イタリア
11位 韓国
12位 エジプト
13位 パキスタン
14位 インドネシア
15位 イスラエル
16位 ベトナム
17位 ブラジル
18位 ポーランド
19位 台湾
20位 イラン

 意外なのは、アジア地域に属する国がトップ20に多数顔をだしていること。3位の中国を筆頭に、7位の日本、11位の韓国、さらにはインドネシアベトナム、台湾と続きます。軍需産業が盛んなフランスや、大航海時代から強大な軍事力を誇ってきたイギリス、好調な経済に支えられ予算が潤沢にあるドイツなど欧米勢が上位を占めるとはいえ、アジアの勢いといまだ紛争を抱えている状況が、このランキングに強い影響をおよぼしているのでは、と思います。

北朝鮮の順位は?

 

 さて、なにかとお騒がせなアジアの独立国家、北朝鮮ですが、軍事力ランキングではトップ20外の23位どまりとなっています。ただ北朝鮮は年々ランキングを上げてきており、いつトップ20に入ってもおかしくはない状況です。特にミサイル発射能力に関しては、自国で開発・運用している実態を考えてみると、トップ10に入る実力を有しているかもしれません。

 日本では現在、安倍首相率いる自民党が主体となって、憲法9条の改正を含む新憲法の施行を2020年に行うことを目標に、草案作りを進めています。北朝鮮が平和と周辺諸国との友好を大事にする国に転身したら憲法9条の改正もどうなるかはわかりませんが、日増しに不安になっていく現在の情勢を踏まえると、日本の順位は当面の間、6位から8位あたりをいったりきたりすることでしょう。

日本アニメランキング(ベスト・アニメ100)

 

日本のアニメランキングはあるの?

 2017年は、日本のアニメが公開されてから100年目の節目だそうです。記念すべき初作品は、1917年(大正6年)に天然色活動写真という映画会社が制作した『芋川椋三玄関番の巻』だとか。ただこのアニメは現存しておらず、同じ年に放映された『なまくら刀』でその片鱗を見るしかありません。

  

  さて、この記念すべき年にNHKBSプレミアムが、視聴者投票(2017年1月8日から3月31日まで)によるアニメのランキング100を発表しました。それが「ベスト・アニメ100」です。

ベスト・アニメ100のトップ20は?

 

 「ベスト・アニメ100」は、一般投票にもとづいたものとなっているため、特定のアニメで組織票が働いた可能性を排除できません。またNHKBSプレミアムということで、投票自体が小学生や幼稚園児といった低年齢層に浸透していなかった可能性もあります。このあたりを考慮しつつ、総合トップ20位を見ていきましょう。

 1位 TIGER&BUNNY(2011年)
 2位 劇場版 TIGER&BUNNY The Rising(2014年)
 3位 魔法少女まどか☆マギカ(2011年)
 4位 ラブライブ!(TVアニメ1期、2013年)
 5位 ラブライブ!(TVアニメ2期、2014年)
 6位 劇場版 TIGER&BUNNY The Beginning(2012年)
 7位 コードギアス 反逆のルルーシュ(2006年)
 8位 カードキャプターさくら(1998年)
 9位 ラブライブ! The School Idol Movie(2015年)
10位 おそ松さん(2015年)
11位 銀魂(2006年)
12位 ジョーカー・ゲーム(2016年)
13位 銀河英雄伝説(1988年)
14位 新世紀エヴァンゲリオン(1995年)
15位 コードギアス 反逆のルルーシュR2(2008年)
16位 ご注文はうさぎですか?(2014年)
17位 機動戦士ガンダム(1979年)
18位 デジモンアドベンチャー(1999年)
19位 PSYCHO-PASS サイコパス(2012年)
20位 ソードアート・オンライン(2012年)

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 投票は、「1日1回、3作品まで」というルールで行われたとか。となると、自分の好きなアニメに毎日投票し続ければ、そのアニメの順位は確実に上がるでしょう。さらにいえば、ネットで同じアニメのファンに呼びかければ、組織票として強いものになります。1人3作品だけ1回かぎりの投票で、世代でトップ100を決めたうえで総合の100を決めれば、作品の公開時期にも左右されず、公平なランキングになったと思うのは私だけではないでしょう。

テレビアニメだけにしたらトップ20はどうなる?

  仮にこのランキングから同一タイトルを省き、かつテレビで放映されたアニメのみにしたら、どのようなトップ20になるのでしょうか? 個人的に興味があったのでさっそく作ってみました。それが次のトップ20です。

 1位 TIGER&BUNNY
 2位 魔法少女まどか☆マギカ
 3位 ラブライブ!
 4位 コードギアス 反逆のルルーシュ
 5位 カードキャプターさくら
 6位 おそ松さん
 7位 銀魂
 8位 ジョーカー・ゲーム
 9位 銀河英雄伝説
10位 新世紀エヴァンゲリオン
11位 ご注文はうさぎですか?
12位 機動戦士ガンダム
13位 デジモンアドベンチャー
14位 PSYCHO-PASS サイコパス
15位 ソードアート・オンライン
16位 CLANNAD ~AFTER STORY~
17位 ガールズ&パンツァー
18位 ハイキュー!!
19位 名探偵コナン
20位 氷菓

さらに世代ごとにベスト3に絞り込んだら?

  少しだけですが、納得できるランキングに近づいたような気がします。これをさらに年代、10年ごとに3作品だけ(例:2000年から2010年までのトップ3だけ)にしたらどうなるでしょうか? 1位から順に、同年代の4位以下を省いたランキングは次のとおりです。

 1位 TIGER&BUNNY(2010年代)
 2位 魔法少女まどか☆マギカ(2010年代)
 3位 ラブライブ!(2010年代)
 4位 コードギアス 反逆のルルーシュ(2000年代)
 5位 カードキャプターさくら(1990年代)
 6位 銀魂(2000年代)
 7位 銀河英雄伝説(1980年代)
 8位 新世紀エヴァンゲリオン(1990年代)
 9位 機動戦士ガンダム(1970年代)
10位 デジモンアドベンチャー(1990年代)
11位 CLANNAD ~AFTER STORY~(2000年代)
12位 宇宙戦艦ヤマト(1970年代)
13位 星の子ポロン(1970年代)
14位 うる星やつら(1980年代)
15位 装甲騎兵ボトムズ(1980年代)
16位 ガンとゴン(1970年代)

 200位までに1960年代のアニメが入っていなかったので、残念ながらトップ16位までしか作れませんでしたが、個人的にはかなり納得できるランキングになったかと思います。もし各作品の投票数まで公表されていたら、さらに納得できるものができたように思います。とにかくデータは400位まで公表されていますし、男性ベスト100女性ベスト100もあわせて公開されていますから、客観的に納得できるランキングを、みなさんも作ってみてはいかがでしょうか。

 

猛毒生物ランキング(猛毒動物 最恐50)

 

猛毒生物のランキングはあるの?

 気温が上がって暖かくなると生物の活動が活発化してきます。なかには猛毒をもつ生物もいますから、山や川、海などに行く前に、そして海外旅行する前に、どんな猛毒生物がいるのか知っておく必要があります。

 猛毒生物に関しては、その毒の強さで評価するのがいちばん。毒の強さは「LD50値」という半数致死量で表され、この値にもとづき猛毒生物をランキングしたのが、SBクリエイティブから刊行されている今泉忠明著『猛毒動物 最恐50』です。

LD50値によるトップ20は?

 『猛毒動物 最恐50』では日本だけでなく、世界各地に棲息する生物も入れた、いわゆる世界の猛毒動物ランキングになっています。そのトップ20は以下のとおりです。

 1位 マウイイワスナギンチャク(マウイ島)  

 2位 ゴウシュウアンドンクラゲ(オーストラリア)

 3位 ズグロモリモズ(中米)

 4位 モウドクヤドクガエル(南米)

 5位 ハブクラゲ(インド洋~琉球列島

 6位 カバキコマチグモ(沖縄以外の日本本土

 7位 カリフォルニアイモリ(アメリカ)

 8位 アンボイナガイ(インド洋、太平洋

 9位 ヒョウモンダコ中太平洋熱帯域、亜熱帯域)

10位 インランドタイパン(オーストラリア)

11位 ラッセルクサリヘビ(インド)

12位 デュボアトゲオウミヘビ(オーストラリア北部沿岸)

13位 イースタンブラウンスネーク(オーストラリア)

14位 カツオノエボシ(世界中)

15位 ブラックマンバ(アフリカ)

16位 イボウミヘビ(インド洋~オーストラリア)

17位 タイガースネーク(オーストラリア)

18位 オニヒトデ西太平洋~インド洋)

19位 インドアマガサヘビ(インド)

20位 エジプトコブラ(アフリカ)

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写真は11位のラッセルクサリヘビ

日本にいる猛毒生物は?

 このうち日本本土および近海に棲息するのは、5位のハブクラゲ、6位のカバキコマチグモ、8位のアンボイナガイ9位ヒョウモンダコ18位オニヒトデとなっています。なかでも被害が多いのは、カバキコマチグモ。ガーデニングや庭いじり、農作業、植物の撮影中に遭遇することがあるクモで、重症に陥ることもありますから、痛みを感じた個所に赤い2つの斑点があったら、念のため病院で診断を受けたほうがよさそうです。

 ランク20以外で注意すべきは、やはりスズメバチでしょう。LD50値によるランキングでは41位となっていますが、いかんせん遭遇する機会が多く、それゆえ毎年相当な数の被害が報告されています。そして毎年、かならず死亡する人がでるので、日本でもっとも危険な猛毒生物と言ってもいいかもしれません。

海外旅行で注意すべき生物は?

 ランキング20を見ると、オーストラリアに棲息するヘビがウミヘビを含めて5種類も入っています。オーストラリアは日本人にも人気の観光地ですが、バスを止めて降りた観光客がイースタンブラウンスネークに咬まれたという報告もありますから、オーストラリアの地でヘビに遭遇したら、むやみに近づくことは避けるべきでしょう。

 しかしこうしてランキング20を見ると、中国の生物が1つもランキングしていないのに驚かされます。ランキング50を見ても、日本にも棲息するヤマカガシが25位、スズメバチが41位、ヒャッポダが44位、ミツバチが46位があるだけ。中国観光に関しては、猛毒生物は無視して、大気汚染対策だけしておけばいいのかもしれませんね。


世界の猛毒生物 BEST10

航空会社ランキング(ワールド・エアライン・アワード2016)

 

航空会社のランキングはあるの?

 最近、なにかと話題に上る航空会社エアライン)。日本人としては、日本の航空会社が悪いニュースで取り上げられ、世界の批判にさらされないことを祈るばかり。

 さてこの航空会社ですが、サービスの品質や顧客満足度に関して毎年調査し、評価づけしているランキングがあります。それがスカイトラックス社の「The World's Top 100 Airlines」です。

2016年のトップ20は?

 現在、公開されているのは2016年のランキングで、トップ20は以下のようになっています。

 1位 エミレーツ航空

 2位 カタール航空

 3位 シンガポール航空

 4位 キャセイパシフィック航空

 5位 ANA

 6位 エティハド航空

 7位 ターキッッシュエアラインズ

 8位 エバー航空

 9位 カンタス航空

10位 ルフトハンザ航空

11位 ガルーダ・インドネシア航空

12位 海南航空

13位 タイ国際航空

14位 エールフランス航空

15位 スイス インターナショナル エアラインズ

16位 アシアナ航空

17位 ニュージーランド航空

18位 ヴァージン・オーストラリア

19位 オーストリア航空

20位 バンコク・エアウェイズ

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 秋本俊二チャーリィ古庄氏の著書『ツウになる! 旅客機の教本』によると、第三者機関の出資をいっさい受けていないことから、信頼性や透明性などにおいて高いことが世界的にも知られているのだとか。確かに上位陣を見ると、ランキングの信頼性は相当高そうです。

日本の航空会社の評価は?

 2016年は、ANAが2015年の7位から2ランクアップして5位に輝きましたが、JALは残念なことに2015年の21位から変わらずの結果となってしまいました。日本でもっとも古い航空会社だけに、20位内とはいわず、10位内を目指してがんばってほしいものです。

 国内でいち早く格安航空(LCC)市場に参入したピーチ・アビエーションは、2015年の75位から3ランクダウンして78位。格安航空にサービスを求めるのは酷かもしれませんが、せめて格安航空のなかでは上位にきてほしいとは思います。

 ニュースで話題の航空会社の評価は?

 では、今話題の航空会社の評価はどうなっているのでしょうか?

 乗客の強引な引きずり降ろしで世界中の非難を浴びたユナイテッド航空は、2015年の60位から8ランクダウンの68位。ベビーカーの取り上げで話題となったアメリカン航空は、2015年の79位から2ランクアップの77位どまりで、どちらもアメリカを代表する航空会社としては低い評価となっています。LCCと同等レベルでは、サービスがいいとは決して言えないでしょう。

 

 
炎上 ユナイテッド航空 オーバーブッキング発生で無理やり引きずり下ろしアジア人旅客が血だらけ