猛毒生物ランキング(猛毒動物 最恐50)
猛毒生物のランキングはあるの?
気温が上がって暖かくなると生物の活動が活発化してきます。なかには猛毒をもつ生物もいますから、山や川、海などに行く前に、そして海外旅行する前に、どんな猛毒生物がいるのか知っておく必要があります。
猛毒生物に関しては、その毒の強さで評価するのがいちばん。毒の強さは「LD50値」という半数致死量で表され、この値にもとづき猛毒生物をランキングしたのが、SBクリエイティブから刊行されている今泉忠明著『猛毒動物 最恐50』です。
LD50値によるトップ20は?
『猛毒動物 最恐50』では日本だけでなく、世界各地に棲息する生物も入れた、いわゆる世界の猛毒動物ランキングになっています。そのトップ20は以下のとおりです。
1位 マウイイワスナギンチャク(マウイ島)
2位 ゴウシュウアンドンクラゲ(オーストラリア)
3位 ズグロモリモズ(中米)
4位 モウドクヤドクガエル(南米)
6位 カバキコマチグモ(沖縄以外の日本本土)
7位 カリフォルニアイモリ(アメリカ)
8位 アンボイナガイ(インド洋、太平洋)
9位 ヒョウモンダコ(中太平洋熱帯域、亜熱帯域)
10位 インランドタイパン(オーストラリア)
11位 ラッセルクサリヘビ(インド)
12位 デュボアトゲオウミヘビ(オーストラリア北部沿岸)
13位 イースタンブラウンスネーク(オーストラリア)
14位 カツオノエボシ(世界中)
15位 ブラックマンバ(アフリカ)
16位 イボウミヘビ(インド洋~オーストラリア)
17位 タイガースネーク(オーストラリア)
18位 オニヒトデ(西太平洋~インド洋)
19位 インドアマガサヘビ(インド)
20位 エジプトコブラ(アフリカ)
写真は11位のラッセルクサリヘビ
日本にいる猛毒生物は?
このうち日本本土および近海に棲息するのは、5位のハブクラゲ、6位のカバキコマチグモ、8位のアンボイナガイ、9位のヒョウモンダコ、18位のオニヒトデとなっています。なかでも被害が多いのは、カバキコマチグモ。ガーデニングや庭いじり、農作業、植物の撮影中に遭遇することがあるクモで、重症に陥ることもありますから、痛みを感じた個所に赤い2つの斑点があったら、念のため病院で診断を受けたほうがよさそうです。
ランク20以外で注意すべきは、やはりスズメバチでしょう。LD50値によるランキングでは41位となっていますが、いかんせん遭遇する機会が多く、それゆえ毎年相当な数の被害が報告されています。そして毎年、かならず死亡する人がでるので、日本でもっとも危険な猛毒生物と言ってもいいかもしれません。
海外旅行で注意すべき生物は?
ランキング20を見ると、オーストラリアに棲息するヘビがウミヘビを含めて5種類も入っています。オーストラリアは日本人にも人気の観光地ですが、バスを止めて降りた観光客がイースタンブラウンスネークに咬まれたという報告もありますから、オーストラリアの地でヘビに遭遇したら、むやみに近づくことは避けるべきでしょう。
しかしこうしてランキング20を見ると、中国の生物が1つもランキングしていないのに驚かされます。ランキング50を見ても、日本にも棲息するヤマカガシが25位、スズメバチが41位、ヒャッポダが44位、ミツバチが46位があるだけ。中国観光に関しては、猛毒生物は無視して、大気汚染対策だけしておけばいいのかもしれませんね。